日本未公開だったスクリームシリーズの最新作がNetflixで公開されました。
スクリームと言えば90年代スラッシャーホラーの傑作シリーズ。
「13日の金曜日のジェイソン」や「エルム街の悪夢のフレディ」などスラッシャーホラーシリーズの後継として「ゴーストフェイス」を生み出し多くの人の心に刻まれた作品です。
記事の目次
スラッシャーホラーとは
スラッシャーとは、ホラー映画のサブジャンルのうち、サイコパスの殺人鬼が集団をつけ狙い刃物で殺害する内容のものを指します。「スラッシャー」という用語は人殺しを含むホラー映画全体を指して使用されることがあるが、映画批評家はスラッシャー映画を、スプラッターやサイコロジカルホラーなどとは一線を画す特徴をもつ一つのサブジャンルであるとみなしている。
その定義として、スラッシャー映画は、過去の過ちがその記念日にひどいトラウマとして呼び起こされ、それが殺人鬼を刺激して殺人に駆り立てる、というお決まりの構造をもつ。映画は「つきまとい、殺す」という流れを中心に構築され、観客のカタルシス、休息、置き換えといった感情を性的快楽に結びついたものとして利用する
引用元 Wikipediaより
スクリームシリーズとは
スクリームシリーズは、1996年公開のアメリカ映スクリームから始まる一連のスラッシャーホラーシリーズで5本の映画とテレビシリーズで構成されています。
1〜3は三部作として作られ、4作目は過去作の人物も登場しますが新しい世代が主人公となります。映画5作品目となる今作も前作からさらに世代交代をした新スクリーム布陣となります。
監督は第1作から第4作まではウェスクレイヴン。全世界での興行収入は6億800万ドルを超え。第五作から監督が変わりました。
- 映画の特徴
- スラッシャーホラーの古典的な演出を逆手にとった演出で有名。
- 主人公は田舎町のパリピ学生達。
- 犯人の呼び名はゴーストフェイスと呼ばれている。
- 極端にタフな登場人物が男女問わず多い。
- スラッシャーホラー映画マニアがより楽しめる要素が多い。
- 犯人が毎回違うので犯人を推理するサスペンスホラーである。
- 犯人に人間味があり、よく転けたり、逆に追い詰められたりする。
- ストーリはつながっているので過去作は基本見ておいた方が良い。
スクリーム2022を見るにあたっての準備
全くの予備知識をなしに見ても楽しいと思いますが、ある程度過去作の登場人物と簡単なストーリーは把握しておかないと意味が理解できない場面あります。
- 最低限知っておきたい予備知識
- 過去作のゴーストフェイスは毎回知り合いの誰か。
- 1stの事件はウッズボロー連続殺人事件と呼ばれている
- 舞台はそのウッズボロー事件の25年後の同じ街。
- 映画の中で1stの事件を元にした映画「スタブ」が人気という設定。原作者はゲイル
- 過去作から引き続き登場する人物は「シドニー」「デューイ」「ゲイル」「ジュディ」の4人。
- 登場人物は「過去作で仲間だった中年男女達」と「今作登場の若者達」に分けられる。
- 今作から監督が変わっている(それまで監督をしていたウェスの他界により)
- それまでの監督だったウェス クレイブンはあのエルム街の悪夢も撮っているホラー界の巨匠。
スクリーム2022の主な登場人物
言ってしまうとこの中の誰かがゴーストフェイスです。
ビリー | 男 | サムの幻覚 スクリーム1のゴーストフェイス(犯人) |
デューイ | 男 | 元保安官 過去作の生き残り(当時は現役保安官代理)ゲイルの元夫 |
シドニー | 女 | 作家 過去作1〜3の主人公(当時は高校生〜大学生) |
ゲイル | 女 | テレビリポーター&小説家 過去作の生き残り 当時の惨殺事件を題材に「スタブ」を執筆 |
サム | 女 | 主人公 タラの姉 リッチーの恋人 |
リッチー | 男 | サムの恋人 |
タラ | 女 | 高校生 主人公サムの妹 |
アンバー | 女 | 高校生 タラの友人 |
ウェス | 男 | 高校生 タラの友人 ジュディの息子 |
ミンディ | 女 | 高校生 タラの友人 |
チャド | 男 | 高校生 タラの友人 リヴの恋人 |
リヴ | 女 | 高校生 タラの友人 チャドの恋人 |
ジュディ | 女 | ウッズボロー警察保安官 ウェスの母親 元デューイの部下 シドニーの同級生 |
ストーリー(あらすじ) (4 / 5)
街を恐怖に陥れた惨殺事件から25年、ゴーストフェイスのマスクをつけた新たな犯人が若者たちを狙う事件が発生。かつての仲間たちが、殺人鬼の凶行を止めるべく立ち上がる。
引用元 Netflixより
スタートから終わりまで前監督ウェスクレイブンへオマージュの連続。雰囲気的には「1stと原作は同じで脚本が違う」という表現が当てはまるリブート作品。
もう少しオリジナル性を持たせてもよかったのでは?と感じる部分もありますが、この映画シリーズのコンセプトが「見ている人がスクリームする事」だとすると5分に1回くらいの割合でスクリームしそうなシーンが散りばめてあり飽きさせません。驚かせる為なら多少コミカルな表現になる事もいとわないプロ根性はシリーズを通して変わらずで素晴らしいと思います。
批評としては賛否あると思いますがネガティブな評価を持った人であってもラストまで見続けさせるストーリーではないでしょうか。
詳細&キャスト (2 / 5)
- 監督:マット ベティネッリ&タイラージレット
- 脚本:ジェームズ バンダービルド&ガイ ビューシック
- 出演:ネーヴ キャンベル コートニーコックス デヴィッドアークエット
- ジャンル:サスペンス スラッシャーホラー
- 上映時間:114分
- 公開年:2022年
日本では馴染みのない俳優さんで構成されてますが(タラ役のジェナ オルテガは注目株です)、ちゃんとスクリームシリーズ初期からのメンバーが参加しているのでシリーズファンは違和感無く楽しめます。個人的に主演のメリッサが現在32歳という事に驚きました。
監督が変わってしまってどうなのだろうと不安な人も多いと思いますが、脚本に名作「ゾディアック」や「アメージングスパイダーマン」でも脚本を担当したジェームズ バンダービルドが引き続き参加しているので構成に注目です。
感想&評価 (4 / 5)
- 良かった点
- お化け屋敷のように「わ!」と本能的に驚いてしまうタイプのホラーなので恐怖を引きづらない。
- シリーズのファンに良心的。
- 毎回の事ですがゴーストフェイスが人間味あってホラーなのに微笑ましい。
- テンポ良く話が進むので飽きない。
- ちゃんとゴーストフェイスを被っている時はナイフにこだわる姿がいい。フェイスを外すと容赦無く銃を使う。
- 6に出演予定なのか、たくさん刺されてもとても元気な人たちが数名いる。
- さっきまで昼だったのに突然夜。病院なのに突然に誰もいなくなる。など驚かせる為なら多少の違和感もかまわないという荒技が素敵。
- 気になった点
- 1〜4に比べてかなりB級映画感が強くなった気がする。。
最後に
シリーズ初期を超える名作映画ではないですが、変わらずちゃんと「スクリーム」です。
スクリームシリーズはひとりで見るのではなくホラーが苦手な人たちが集まってワイワイ見るのには最高。「一体誰が犯人なのだろう?」を言い合いながらサスペンス要素を楽しむと考えればある意味ファミリー映画です。ちなみにグラマラスな女性やセクシーシーンは「映像としては」ないので気軽に見れますよ。残虐シーンはあります。
ネタバレにならないネタバレとして、
①ラストは「ウェスに捧ぐ」というメッセージで締めくくられています。2015年に亡くなった前監督のウェス クレイブンへのメッセージです。そもそも映画オタク要素が強いシリーズでしたが、今回の制作陣も本当に映画が好きだったんだなぁと思えて嬉しい余韻でした。もし、まだ他のシリーズを見ていない方いましたら5を見終わった後で良いので1〜4を観てもっと映画を好きになってもらえたらと願います。
②スクリーム6が2023年公開が決定しています。日本での劇場公開を願いつつシリーズの予習も今のうちにしておきましょう。スクリーム6の海外予告動画もリンクしますが見るのはスクリーム5を観てからにしてください。誰が生き残っているかわかってしまうので。。。