子供の頃の12月ってもっと寒かったような気がしませんか?
それともヒートテックの連投で皮膚感覚がおかしくなっているのでしょうか(笑)
どちらにしても本格的な冬がきたらホッカイロの出番となりますよね。
記事の目次
カイロの歴史
冬に暖をとるカイロ。そのルーツは江戸時代(説によると鎌倉時代)に石を温めて懐に入れた「温石(おんじゃく)」といわれています。
「石を温めて持ち歩いてたの?」「すぐ冷めそう!」と思われるかもしれませんが
よくよく考えると、人気の岩盤浴や石焼なども加熱した石の恩恵を授かっていますよね。
今でも治療に温石をしようされる方もいるそうです。
現在の価格はとても高価ですが当時は馴染みやすいものだったのでしょうか
鉄の「熱しやすく冷めやすい」に比べ、石は「温まりにくいが冷めにくい」という特性を理解した時代の知恵ですね。
後に明治時代に登場したのが、麻屑や炭粉などを容器の中で燃やす「懐炉灰(かいろはい)」。
炭粉とは高温かつ長時間かけて焼いたが粉になったものだそうです。
大正~昭和時代になるとベンジンを気化させて燃やす「ベンジンカイロ」が使われるようになりました。
あまり聞き慣れない方多いと思いますが、現行でも人気のカイロです。
老舗の商品ですが、
2012年にグッドデザイン賞を獲得しているだけあってとてもおしゃれです。
そして、私達に馴染み深い「使い捨てカイロ」が登場したのは1975年のこと。
アメリカ陸軍が使用していたフットウォーマーを参考にして、
旭化成が開発し鍼灸院等で販売したのが始まりとされています。
それを元にして1978年にロッテ健康産業と日本パイオニクスの共同開発により「ホカロン」が発売されました。
このホカロンが空前の大ヒットを記録したことで、
「使い捨てカイロ」は日本中に普及し、
今ではアメリカや中国などにも輸出されるようになりました。
私達の生活に馴染んでいる「使い捨てホッカイロ」は日本の世界に誇る偉大な発明品だったのです。
ホッカイロの種類と原料
時代とともに進化しているホッカイロ。
その種類と原料の変化も見てみましょう。
時代の寵児「充電式カイロ」の能力
多くの種類のカイロが発売されていますが
今現在私達が選ぶとしたら「使い棄てカイロ」と「充電式カイロ」の二択からが多いと思います。
では、どちらが温かいのか?どちらが長時間持つのかも探ってみます。
平均最高温度 | 平均持続時間 | 一回あたりコスト | |
使い捨てカイロ | 40〜60度 | 10〜20時間 | 15円前後 |
充電式カイロ | 50度〜55度 | 5〜8時間 | 1円 |
「使い捨てカイロ」と「充電式カイロ」は用途によって立ち位置がわかれます
アウトドアやレジャーなどでの長時間の買い物には持続時間が倍以上持つ使い捨てカイロが重宝します。
それに対して、ちょっとした近所への買い物や通学時や通勤時には充電式カイロが融通ききますよね。
筆者は基本的に使い捨てカイロを利用するのですが
「二時間くらいだけのために使い捨てカイロをつかうのもったいないな」
とタメラッてしまうことがあります。
そんな時は充電式カイロが活躍してくれます。
それ以外での大きな違いがあるのが「携帯性」の問題。
使い捨てカイロの大きなメリットが「貼れるカイロ」があること。
これは非常に大きな差である意味別商品といっても過言ではないと思います。
それに伴っての「本体重量」が大きな差があります。
使い捨てカイロの40グラムに対して
充電式カイロは平均180グラムです。
ちなみに平均的なスマートフォン重量が200グラムですので結構重いですね。
使い捨てカイロ「マグマ」VS「鬼熱」比較
今、現場で働かれる方やアウトドア関係者の中で
「使い捨てカイロ二強」と呼ばれているのが
小林製薬「マグマ」(2020年7月1日に桐灰は小林製薬に吸収合併)
オカモト「鬼熱」
2者共にただ単純に温かいだけでなく
「遠赤外線効果」「速暖高温」「屋外でも冷めにくい」
を実現しています。
では細かい違いを見てみると
商品名 | メーカー | 最高温度 | 平均温度 | 持続時間 |
「マグマ」 | 小林製薬 | 73度 | 61度 | 12時間 |
「鬼熱」 | オカモト | 79度 | 61度 | 12時間 |
「マグマ」貼るタイプ | 小林製薬 | 65度 | 54度 | 8時間 |
「鬼熱」貼るタイプ | オカモト | 70度 | 56度 | 8時間 |
数字だけ見ると「鬼熱」の最高温度が頭抜けているのがわかります。
ちなみに各批評を探ってみたのですが「マグマの方が長持ちする」という意見もありましたので
最高温度にとらわれない商品の一長一短があるのかもしれませんので比べてみるのも良いかもです。
※貼るカイロになると共に性能が下がってしまうのは「低温やけど」を防ぐためです。
カイロではないが気になる電熱ウェア
この時期にテレビ通販を見ているとひたすらヘビロテされているのが
電熱ウェア
です。
一昨年くらいから一般的になりましたが
当時は
「まだ、使用時間が4〜6時間なのは進化途中だから。まだ買わないほうが良い」
という意見をよく聞きました。
調べてみると、13時間以上の発熱が可能な商品もあり科学の進歩に驚きますね。
ヒートテックにしてもカイロにしても充電式カイロにしても電熱ベストにしてもですが
進歩の数だけ快適に過ごせますが
記憶の中の冬が遠のく気がして
寂しくも思います。